Mr.申告敬遠

野球中心ですが時々他の事も語ります。

夏の甲子園プレイバック 2007年

このシリーズは過去の夏の甲子園大会を

私の記憶を頼りに振り替えるシリーズです

何年かはランダムで選びます。

期間は1996年から2019年。

(この範囲なら記憶がしっかりしてます!!)

なるべく全部お届けできるように頑張ります。

 

優勝校 佐賀北

準優勝校 広陵

注目選手 佐藤由規仙台育英

 

優勝候補 帝京 投打のレベルでダントツ優勝候補

     常葉菊川 春のセンバツ優勝。超攻撃的野球。

     広陵 野村は大会屈指の好投手。試合巧者。

     

「がばい旋風」で佐賀北全国制覇

この大会は久しぶりに公立校が優勝します。

前回は1996年の松山商以来なので11年ぶりということになります。

とあっさり書いてきましたが盛り上がりは半端なかったです。

がばい」というのは佐賀県の方言で「すごい」の意味らしいのですが、

本当に「がばい」そのものでした。

開幕戦に登場し甲子園初勝利を上げると、

そのままの勢いでどんどん勝ち進んでいくという快進撃。

三回戦の宇治山田商戦では延長15回引き分け再試合を勝ち上がるなど、

だんだん漫画的ストーリーになっていきます。

前年でも”伝説の”引き分け再試合があったので、

この年もその余韻があったかどうかは分かりませんが盛り上がっていきます。

そして準々決勝から死闘が続きます。

最大の試練・帝京戦

準々決勝の相手は優勝候補の帝京。

この帝京がかなりやばい戦力で、

野手では中村晃(現ソフトバンク)、杉谷拳士(現日本ハム

投手では垣ケ原達也、太田阿斗里(横浜入り)、高島祥平(中日入り)

とプロ注目の選手がゴロゴロいるチーム。

これまでの勝ち上がりも相手を全く寄せ付けず圧勝。

試合前の展望も大多数が帝京有利。

佐賀北の監督さんも「どうやったら帝京に勝てるんだ」というようなことを言われてました。

佐賀北のプランはロースコアで守り勝つしかありません。

 

試合が始まると佐賀北が幸先よく得点していきます。

帝京先発の高島が佐賀北打線に捉えられ序盤でマウンドを降りることに。

ならばあとは佐賀北が主導権を握って逃げ切るかというところで、

帝京もあっさり追いつきます。

以降試合は両チームともエースを投入し膠着状態に。

なんと試合は9回になっても決着がつきません。

3-3というスコア延長突入。

このあたりから佐賀北の守備陣が奮闘します。

エースの久保は粘り強く投げ、守っては二度のスクイズ封じ。

バックも大飛球をキャッチなど随所に好守備で相手に得点を与えません。

 

そして、守りから流れを引き寄せた佐賀北がついに決着をつけます。

延長13回のサヨナラ勝ちでした。

佐賀北が見事に全員野球で優勝候補を撃破。

ここまで大会無失点のエース久保の制球力に好守備。

打線も効果的な得点を重ね積み上げていった結果が帝京戦勝利の金星に繋がりました。

内容的には帝京が押していた展開でしたが、

ここがポイントという場面をチームワークでことごとく切り抜けます。

大観衆も佐賀北の背中を後押ししてました。

 

全く予想していなかった結果に世間はおどろきます。

このあたりから「がばい旋風」と聞こえてくるようになりました。

続く準決勝の長崎日大戦は”貫禄”すら見えた勝利。

決勝進出です。

 

奇跡の決勝戦

決勝の相手は広陵

帝京と並んで優勝候補。

好投手野村(現広島)に打線は大会中好調で死角なしの状態。

当然試合前の展望では圧倒的広陵が有利。

しかし、帝京を破るなど勝ち上がり方が劇的続きの佐賀北が決勝でも何か起こすのではないかという予感も。

試合は広陵エース野村が序盤から快投。

佐賀北打線が完全に沈黙します。

加えて広陵は序盤に2点、

7回にもここまで無失点のエース久保から2点を奪い完全にペースを握ります。

佐賀北側からすれば頼みの久保までが、、という場面でしたが、

久保本人は淡々と投げ続けます。

広陵も4点を取るも思うように得点できず残塁が増えていきます。

点差はありますが帝京戦でも同じような光景が。

実はこれが佐賀北のペースでもありました。

そしてこのあと信じられないことが。

 

逆転満塁ホームラン

8回裏4点を追う佐賀北

この回佐賀北はこの試合はじめて連打が出るなど反撃開始。

そうすると球場全体が佐賀北を後押しするなど異様な雰囲気に。

広陵野村も動揺なのか疲労からなのか次の打者に四球。

佐賀北が満塁のチャンス。

ここで高校野球ファンの中でも議論を呼んだ場面が。

広陵野村は不運な判定でなんと押し出し四球。4-1となります。

ここで佐賀北の打者は大会2ホーマーの副島。

何かが起こりそうな場面、雰囲気。

 

奇跡が起こりました。

副島がバットを振りぬいた瞬間打球はレフトスタンドへ。

満塁ホームランで逆転。5-4。

何ということでしょうか。

満塁ホームランがお釣りなしの逆転ホームラン。

しかも甲子園決勝の大舞台で。

こんなとこで出るのかと。

過去にも

と数々のドラマが”決勝戦で”あったのですがまたしても伝説が誕生しました。

 

佐賀北はこのあとの広陵の攻撃を抑えてこのまま勝利。

甲子園初優勝です。

 

やや悲劇的だった広陵

佐賀北の優勝は見事だった。

名もなき公立校の生徒たちの躍進は甲子園のファンの心を掴んだ。

帝京、広陵を破っての優勝なので価値はなおさら。

 

しかし準優勝の広陵も素晴らしい戦いを繰り広げました。

この大会前にはいわゆる「特待生問題」で

全国の私学のチームがバッシングを受けるなど揺れた時期でもありました。

大会期間中もそういう露骨な見方が声援などになっていたことも事実です。

そうした中で決勝戦での判官びいき佐賀北への声援もあり

広陵の選手たちはやりにくかったと思います。

疑惑の判定もありさらに広陵ナインは追い詰められたのではないでしょうか。

少し複雑な感情があった試合でした。

私は個人的に佐賀北より広陵の選手たちのことが気になりました。

ただ冒頭でも書いた通り佐賀北の優勝は本当にすばらしいと思っています。

言いたいことは、何のケチもつかない状況で試合が行われて欲しかったということ。

それでも立派に試合を戦った両校ナインは賞賛に値します。

 

甲子園最速155キロ

仙台育英エースの佐藤由規(現楽天)が二回戦の智辯学園戦で記録。

甲子園でスピードガン表示がされるようになってから最速記録です。

いまもなお最速記録です。

ちなみに二刀流・大谷翔平(現エンゼルス)も甲子園に出場しましたが、

最速記録までは出ていません。

 

最後に

2007年大会は久々の公立校が制覇。

さらにベスト8に

近畿勢、帝京を除くと関東勢が1校も進出できていない大会でした。

佐賀北をはじめとする九州勢が3校。

センバツ決勝の2校常葉菊川大垣日大

あとは広陵今治西と地区別に見ても少し偏った形に。

現在でこそ近畿、関東勢の甲子園制覇が続いているだけに、

わりと近い過去にこういった大会があったということも印象的です。