Mr.申告敬遠

野球中心ですが時々他の事も語ります。

夏の甲子園プレイバック 2005年

このシリーズは過去の夏の甲子園大会を

私の記憶を頼りに振り替えるシリーズです

何年かはランダムで選びます。

期間は1996年から2019年。

(この範囲なら記憶がしっかりしてます!!)

なるべく全部お届けできるように頑張ります。

 

優勝 駒大苫小牧

準優勝 京都外大西

注目選手 辻内崇伸平田良介(ともに大阪桐蔭

 

駒大苫小牧夏連覇

2005年大会のトピックスは何といってもこれ。

夏連覇ってのがすごいですね。

高校野球なので毎年チームが変わり、

その都度レギュラーも入れ替わるわけですよ。

その条件下で偉業を成し遂げた前チームと違うメンバーで

また同じ偉業を達成するので並大抵なことではありません。

2005年の駒大苫小牧の場合は、

前年の全国制覇のチームのレギュラーが数名残っていたのが大きかったですね。

彼らがチームの柱になって原動力になっていたわけです。

しかし、だからと言って簡単にチームとして機能し

勝ち進むことができるかと言えばそうではないのは明白です。

本当に全員がチームの一員として、

各々の役割を果たしていった結果だったと思います。

 

チームスタイルは複数投手制、堅実な守備、基本に忠実な打撃

が前年に引き続き柱になっていました。

圧倒的な力というよりは弱点が少なくその分総合力が高かったイメージです。

特に堅守においては多くの接戦を勝ち残れた最大の要因です。

とにかくミスをしなかったことに尽きます。

 

田中将大登場

この大会の駒大苫小牧には「マー君」こと田中将大がいました。

ご存知大リーグヤンキースのエース格で、

日本球界ではダルビッシュらと並び称されるスーパーピッチャ-。

このとき二年生。

春のセンバツで甲子園デビューしましたが、

本格的に注目を集めたのがこの夏の大会から。

打者を打ち取ったときに雄たけびを上げる姿がよくテレビに映っていました。

駒大苫小牧は複数投手制なので、

マー君は毎試合先発ではなくリリーフもこなしていました。

当時から速球とスライダー、フォークが軸の本格派。

スライダーの制球が良く大崩れはしません。

ですから安定して試合を作っていました。

 

何より彼のすごいとことろは「強運」。

夏の甲子園に限った話ですが、

彼が入学したばかりの年に駒大苫小牧は甲子園初優勝。

二年生も優勝。

三年生時も決勝進出し準優勝してますから

なんと在学中毎年甲子園の決勝を経験していることになります。

もちろん彼の実力がすごかったことは間違いないですが、

それにしてもこんな肩書を持っている野球選手は彼しかいません。

「神の子」と言われたりもしますが、

けっこう本当です。

 

タレント軍団大阪桐蔭

この大会の一番の注目は大阪桐蔭

エース・辻内崇伸は150キロ左腕

4番平田良介は大型外野手

そして一年生ながら投手兼主軸を打つ中田翔

強い強いと言われていたチームがようやく甲子園出場を果たしました。

大阪桐蔭の人気はすごかったですね。

当然のようにスタンドは超満員でしたからさすがのタレント軍団。

スタイルはとにかく豪快野球。

個人のレベルが高いのでそれで相手を圧倒していく。

少し前の智辯和歌山なイメージです。

やや試合展開は大味でしたが観衆はこういうチームが好きでした。

辻内崇伸

とにかく速かったです。

制球はややアバウトでしたがコーナーに決まるとまず打てないボール。

正直2005年大会は本調子ではなかった印象ながら

二回戦では当時の一試合奪三振最多の19を記録するなど

甲子園歴代二位の奪三振65とやはり只者ではありません。

しり上がりに調子を上げていくタイプで試合後半になると投球が安定していました。

球数が多く連投も余儀なくされていた中でチームを勝利に導きました。

この年のドラフトで巨人から1位指名を受けプロ入りをします。

 

平田良介

タレント軍団の大阪桐蔭において最も活躍した人。

二年生時から4番。

前年のセンバツにも出場していて、

その時にバックスクリーンにホームランを放つなど

すでに逸材として注目されていました。

また足、肩、守備にも優れた5ツールプレーヤー。

プロ入りは間違いないと思ってました。

2005年大会でも本領発揮で二回戦でホームランを放つと、

圧巻だったのは準々決勝の東北戦。

なんと一試合3本塁打+フェンス直撃二塁打(惜しい!)

ちなみに個人一試合での3本塁打は大会記録。清原氏以来二人目。

フェンス直撃が入ってればと今でも思わずにはいられません。

現在では中日の主力として活躍中。

イメージが少し変わって、

打撃はパワーの人というよりは広角に打てる技術がすごいですね。

走力はちょっと落ちたみたいですが守備は健在。

 

ちなみに私、

この東北戦を甲子園で観戦していたのが自慢なんですが、

打球が速すぎるのと逆光を浴びていてほとんど見えませんでした。(笑)

外野手の追い方で判断するしかなかったです。

 

中田翔

この人の2005年大会ではスーパー一年生という扱い。

なんか風格が一年生じゃなかったですね。

堂々としているし体も大きいし。

このとき投手としてマウンドにも上がりましたし、

ホームランも打っています。

140キロ越える速球に名門大阪桐蔭で一年生ながら主軸を打つという

とんでもない逸材。

彼の一年後、二年後が楽しみな高校野球ファンは多かったです。

 

駒大苫小牧大阪桐蔭

準決勝でこの両校は対戦しています。

まさに大一番。

試合前の予想では、

タレント軍団大阪桐蔭が平田の調子次第では勝利するとの見方が多かったですかね。

個人的には両校ともスタイルが全然違うので、

接戦になれば駒大苫小牧

大阪桐蔭が勝つなら大差での一方的な試合展開という感じでした。

 

駒大苫小牧の先発が「マー君」こと田中将大大阪桐蔭が連投の辻内。

試合は駒大苫小牧が速攻で5点先取。

大阪桐蔭の守備陣が揺さぶられている間に得点を重ねます。

辻内は連投の疲れからかやや単調に。

しかし辻内は立ち上がりさえ何とかすれば後半安定します。

一方のマー君はこの大一番で抜群の投球。

気迫で大阪桐蔭打線を封じ込める強心臓ぶり。

中盤終わるまで5-0と駒大苫小牧リード。

しかし終盤大阪桐蔭は意地をみせて反撃。

なんと辻内のホームランなどで追いつきます。

ここで流れが完全に大阪桐蔭に向きかけるも、

駒大苫小牧も守り切ります。

試合は5-5のまま延長戦へ。

この展開は予想できなかっただけに行方が分かりませんでした。

結局は駒大苫小牧が勝ち越してそのまま逃げ切ります。

大阪桐蔭は序盤の失点が痛かったのと、

マー君に平田、中田の攻撃陣が封じられたのが誤算でした。

 

名もなき新鋭の快進撃

この大会の優勝候補でも一番人気だったセンバツ優勝校の愛工大名電

そのチームがまさかの初戦で初出場の公校に敗れる波乱が。

その名は長崎代表の清峰高校

のちに今村(現広島)を擁してセンバツ優勝を成し遂げる清峰です。

このチームは古川投手(のちにオリックス入り)が快投を続け躍進。

さらに現在は山梨学院大付で指揮をとる策士吉田監督の采配がさく裂します。

優勝候補の愛工大名電の執拗なバント攻撃での揺さぶりを

大胆なシフトを敷いて攻略しペースを与えません。

甲子園の常連校がそういった攻略をしてくるのは分かりますが、

それをやったのは初出場のチーム。

優勝候補を破ったのは衝撃でしたが、

同時にこれは面白いチームだなーと思いました。

 

続く二回戦の相手は前年夏準優勝の済美

しかもエースは前年から引き続き福井優也(現楽天)。

済美の打線は健在で大方の予想は済美が優位。

しかし清峰が不調の福井を攻略し大量得点での勝利。

エース古川の投球がまたしても好投。

 

三回戦はここで大阪桐蔭が相手

ここまで好投してきたエース古川が立ち上がりにつかまり失点。

その後は投手戦になるも辻内が攻略できず敗戦。

策士吉田監督も対辻内に色々な作戦を考えたそうですが

「彼には何も通じなかった」と試合後答えてました。

ここで清峰の快進撃は終わりました。

 

清峰高校が残した足跡は全国の公立高校への希望にもなったと思います。

正攻法以外でも各自で練習方法を工夫するなど、

考えるやり方が今後高校野球界で浸透していきます。

 

まとめ

駒大苫小牧の大会二連覇の偉業は以降達成したチームはまだありません。

ものすごく困難な話なので当然なのですが。

しかし長い高校野球の歴史で、

そんなに遠くない過去にそれを達成したチームがあったのです。

次はどの学校が達成するのでしょうか。

 

駒大苫小牧の優勝は前年時は勢いでしたが、

この大会では貫禄もありました。

基本である守備を鍛えそれがチームに安定感を生みんでいました。

自分たちが信条としてきたことが最高の結果になります。

駒大苫小牧の守備での結束力が他の強豪を上回ったのです。

見事な優勝でした。