Mr.申告敬遠

野球中心ですが時々他の事も語ります。

夏の甲子園プレイバック 2003年

 

このシリーズは過去の夏の甲子園大会を

私の記憶を頼りに振り替えるシリーズです。

何年かはランダムで選びます。

期間は1996年から2019年。

(この範囲なら記憶がしっかりしてます!!)

なるべく全部お届けできるように頑張ります。

 

優勝校 常総学院

準優勝校 東北

注目選手 西村健太郎(広陵)

 

 優勝候補

広陵 春のセンバツ優勝校。エース西村が絶対的存在。

常総学院 総合力は広陵に匹敵。木内監督がラスト采配。

 

他の候補は平安、明徳義塾智弁和歌山、柳ヶ浦

各地の予選で有力校が敗退したが、逆に大会展望は混戦予想になった。、

 

常総学院初優勝 木内監督の采配が冴える

「木内マジック」と言われ奇抜で大胆な采配を振るう木内監督。

そして、その采配に応えた選手たちが一丸となって頂点を掴みました。

大型チームではなく投手力と安定した守備がチームの柱。

そこに予測が難しい采配が加わるので油断ができません。

常総学院はしたたかで相手からすると嫌なチームです。

相手の投手の調子を見てバントの場面を強行したり、

天候やグラウンド状態によって攻め方を変えるシーンもありました。

降雨時にボールが転がらないとみるやバント攻めするなど、

発想の転換がすごかったです。

柳ヶ浦や智辯和歌山の有力校相手でも持ち味を発揮し、

決勝の東北戦でも緻密さの差で優勝を果たしました。

木内監督はこの大会を最後に勇退されるのですが(後に一度復帰)

最後の最後で大仕事をやってのけました。

 

 ダルビッシュ登場

今や日本野球界で語られないことはないトッププレーヤー。

彼が甲子園に登場したのは春に続いて二度目。

このときは二年生で体もまだ成長過程。

それでも長身から投じるストレートは150キロに迫り

多彩な変化球も操るなどこの時点でもかなり完成していた投手でした。

大会期間中は成長痛に苦しんでいて

満足いくコンディションではなかったにしろ、

チーム(東北)の結果は準優勝。

毎試合登板したわけではありませんが、

重要な試合ではエースとしての役割を果たしました。

この大会時に印象的だったのが

勝戦で先発し敗れたときに涙していた姿です。

クールな印象でしたがやはり気持ちは熱いものを持っていました。

ただまだこの時点で二年生。

間違いなく次の年の高校野球界は

ダルビッシュが中心になることは必然でした。

本当にこれはすごい楽しみな選手が出てきたなーと思いました。

 

死のゾーンだった東北

毎年組み合わせ抽選結果で死のゾーンが形成されるのですが、

2003年大会はこちら。

 

明徳義塾横浜商大

平安ー日大三

近江-宇治山田商

東北-筑陽学園

 

見事に甲子園常連チームばかり。

この激戦ゾーンを東北が勝ち上がりました。

 

平安・服部との投手戦

高校時代のダルビッシュを語る上でもしかしたらNo.1のエピソード。

2003年大会三回戦での東北ー平安戦。

平安の先発は大会注目の左腕・服部投手。

序盤からハイレベルな投手戦を展開します。

両チームの打線も工夫はしているんですがホームが遠い。

両投手とも決め球がスライダーでこれがバットになかなか当たりません。

そうこうしているうちに0-0のまま延長戦へ。

結果としてダルビッシュの東北が11回裏に得点し勝利するのですが、

そもそも高校野球で0-0の延長戦というのが記憶にありません

点が入らない試合なのに内容は打撃戦よりも濃かった記憶があります。

試合中のダルビッシュの佇まいはどこか大物の風格があり、

敵将の平安・原田監督は「揺さぶっても全然動揺しない」的なコメントを残されてます。

 

衝撃だった広陵の敗退

広陵は一回戦でも貫禄の勝利。

とにかくエース西村の安定感が抜群でした。

続く二回戦の岩国戦でも同様の投球が期待されましたが、

しかし岩国打線がとってきた策に苦しみます。

岩国打線は右打者がベースいっぱいに立ちバットを短く持って構えており、

そうなると右打者への内角が投げにくくなり投球の幅が狭まります。

それを岩国打線に狙われ失点を重ね西村はまさかの試合途中での降板。

広陵守備陣も乱れ終わってみれば12失点の惨敗

岩国は対広陵戦のための策がハマり金星を挙げました。

この時の広陵は西村の他に白浜(現広島)、上本博紀(現阪神)と

プロ注目の選手を多数擁しており、

悲願の夏制覇も視野に入れていただけに悔やまれる敗戦でした。

 

その他

この大会から準々決勝を二日に分けて実施することが決まった。

結果的に雨天順延が多く実施には至らなかったが、

投手の健康管理に重点をおいた施策としての第一歩の足跡を残した。

 

まとめ

前年の優勝チームの明徳義塾に続き、

今回の常総学院と試合巧者のチームが制覇しました。

これまでの力で押し切るチームがトレンドだったのに変化が生じます。

以降の甲子園優勝チームもだいたい試合巧者タイプが多くなります。

基本的に

まずは守備を固めて、投手は制球を磨き低めにコントロールしゴロを打たせる。

打撃もチーム打撃を徹底し無安打でも得点していくパターンが増える。

状況に応じて戦い方を変えるチームも出てきます。

情報化が進み分析して、効率的に独自の練習をしているのだなーと

この頃から感じるようになりました。

野球はチームスポーツで一丸となって勝利を目指すがより体現化されてきた、

という表現になるのでしょうか。